高校志望校選びに授業料無償化が大きく影響
高校授業料の無償化に関するある調査において、私立高校を受験予定にしている保護者のうち、約7割が志望校選びに高校授業料無償化が影響していると回答した。調査は10月3日から6日にかけて、私立高校を受験予定としている中学1年生から3年生の子供を持つ保護者1,000人を対象にインターネットで実施した。経済的負担が軽減されることで、私立高校を含む様々な高校を比較・検討する機会が増えたと考えられる。
政府は今年度から、公立高校の年間授業料に相当する118,800円の就学支援金の所得制限を撤廃し、高校生のいる全世帯を支給対象とした。2026年度からは私立高生のいる世帯への加算分について、上限が年457,000円に引き上げられ、私立高校でも実質的に授業料が無償化となる見込みとなっている。
私立高校を志望校にする理由については、回答数の多い順に、「学習環境や設備が整っている」、「大学進学実績」、「無償化により経済面で通い安い」となっていた。このうちトップの「学習環境や設備が整っている」については37.6%にも上っており、注目度が高いことを示している。
一方、無償化になるのは授業料だけで、入学金や設備費、教科書代や制服代などの負担感については、「とても負担を感じる」と「ある程度感じる」と回答した保護者は、89.0%に達している結果となった。
確かに私立高校の入学金は20万円から30万円の金額帯多く、また設備費も年間入学金と同額に迫る高校も少なくない。また注目したいのは教材費である。私立高校では検定教科書の他、副教材として様々な教材が使用されている。さらに修学旅行や研修旅行先として海外を選定している高校が多く、この費用の積立金もかなりの金額となる。
地域差はあるものの、私立高校、特にキリスト教系の学校は大学推薦枠が多く、施設などの教育環境が整っている傾向が強い。
今までは、「とりあえず、授業料が安い公立高校で」という概念がこれからは大きく変わって行くのは間違いないであろう。
今後、公立高校の進学者は少なくなっていくことは、誰しも容易に想像できるであろう。現在神奈川県においても公立高校の統廃合が進んでいる。このまま出生率が回復せず少子化が進んで行けば、ますますこの統廃合は加速していくであろう。これを機会に公立高校はどうであるべきか。また公立高校教員は、どのように生徒に接していかなくてはならないか、ということを真
摯に考えるべきであろう。