英語での授業展開大学増加
先日、国際バカロレア機構を東京都教育委員会が受け入れ拡大を進めている記事を投稿したが、この影響なのか、授業を英語で行う大学や大学院が増えているという記事が新聞でも取り上げられた。外国人の学生や教員に門戸を開いたり、卒業後に海外で活路を目指す若者にアピールしたりする狙いがあると考えられる。ただ日本人学生が充分に授業内容を理解できず、「教育の質」の低下を招くことを懸念する有識者もいる事実がある。
そもそも何故このように英語で授業をする必要があるのか。表向きは国際競争力だとか海外への飛躍の後押し、といった飾りを付けた文句はいくらでも並べることができる。しかしその真実は少子化による学生の確保、他大学との差別化が大きな背景となっていることは間違いないといえる。
すでに東北大学では2027年度から全ての授業を英語で行うプログラム「ゲートウェイカレッジ」を設けるとしている。また早稲田大学の政治経済学部では、英語で授業を行う科目を2027年度から必修とし、全員に受講を求める計画があるとしている。さらに上智大学では、やはり2027年度より理工学部内に「デジタルグリーンテクノロジー学科」を開設するとしている。ゼミの授業や試験、レポートも英語となり、外国人学生にも大きくアピールできる材料だ。
前述したように、少子化がこのような動きを加速していることは間違いない。現在年間60万人の大学進学者は、2040年には46万人に減る試算がされている。生き残りをかけ多くの大学は学生確保に本腰を入れている状況だ。
しかし英語に長けていない学生においては、学びの質の低下が懸念される。私はこのようなことから、上位学生を受け入れる大学と、そうでない学生を受け入れざるをえない大学の二極化が進むと考えている。そして学生がどちらの極に進むのかによって、活躍の場が制限されることが懸念されてしまうのは私だけだろうかと考える。