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学童職員の現状

共働きの家庭を支援することを目的として、小学生を預かる「放課後児童クラブ」、通称学童保育が、人手不足に陥っている。その原因は低い賃金、処遇待遇面にある。このようなことから人材の流失が止まらないと多くの自治体が悩んでいる。また待機児童の解消に向けた受け皿整備の足かせになっているともいう。

ある自治体の学童保育の例を見てみる。基本的な勤務時間は、午後1時から午後6時30分となる。その仕事の内容は勉強や食事の指導にとどまらず、児童同士の喧嘩仲裁やトラブルの解消といったものもある。また児童一人一人の指導計画にも多くの時間が割かれるという現状だ。学校が長期休校となる夏休みや冬休みは、朝から児童を受け入れなければならない。このようなことから残業は年間300時間を超え、法定上限の360時間に迫る勢いだという。

さて収入面に目を落とすと、この残業代を入れても最大月30万円に満たないという。2021年のデータで比較してみる。現在全産業の年収平均が426万円であるのに対して、学童保育非常勤講師で年収146万円、同常勤講師で285万円にしかならない。ちなみに年収が低いとされている保育士で370万円である。このようなことから大幅に低い賃金であることは言うまでもない。

この現状が、退職者が後を絶たない原因となっている。各自治体では年間十数人の退職者が出ている現状があり、大きな課題になっている。昇給や賞与がない、契約は年更新で来年の更新が保証されてはいない。こういったことも退職者の増加を後押ししている。

政府は、学童保育の現場に、保育士や学校教員の資格を持つなどの条件を満たした「放課後児童支援員」が最低でも一人、できれば二人必要だとしており、こういったことも足かせになっている事実がある。
 
早稲田個別港南中央教室で展開している学童式スクール近隣の南台小学校や相武山小学校でも同じような状況になっていることは否定できない。現在弊社学童式スクールでは、学童支援員の資格保持者、保育士資格を持っているものが児童と一緒に日々過ごしており、補食に対しても調理師免許を持っているものが担当している。

安全でしかも安心して子供を預けることができる状況が広がっていくことを望むだけである。

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