様変わりする家庭訪問
全国の小中学校で、家庭訪問が変わりつつある、という家庭訪問。生徒・児童にとっては、ドキドキするものであった。先生が何を言うのか、何を言われるのか、とあれやこれやと考える日々が続いたものである。だから自然と家庭訪問が近づくと授業態度を良くしたものであった。
このドキドキは親にとってもそうであるという。玄関はもちろん、子供部屋、応接間と掃除をしたり、また当日先生を待ち続けたり、と何かと負担があったからである。
私事ではあるが、私の通っていた小学校では、学校近隣の友達の家から一番遠いともだちの家までのルートを5つ程作り、先生が順番に各家庭を伺って行くかたちで、1ルート8件前後で構成されていた。最初の友達の訪問が終わると、次の訪問先予定の友達の家まで先生を案内するという役目も果たさなければならなかった。私の家は学区の端にあるため、学校から一番といって良いほど遠く、どの学年でも家庭訪問は最後であった。そんな私には、次の訪問先の友達の家まで案内する必要はないというメリットはあった。
では最近どのように変わっているのかというと、コロナが大きく影響したと言える。何と各家庭には訪問せず、オンラインで行うと言うのである。保護者からは必ずしも自宅にいる必要はなく、職場や出先から対応できることや掃除をしなければならないという負担がないことなどメリットは大きいと言う。確かに昔と違って共働きが多い現在、家庭訪問のために仕事を少なくとも午後を休まなければならないのは大変である。
しかし、どうであろうか。家庭訪問は必ず実施しなければならないものではないとされており、実施の有無は校長判断とされている。家庭訪問において家庭の環境、子供部屋の状況を知ったり、子供の通学路の安全確認ができたり、とメリットは決して少なくはない。保護者によっては自宅だからこそ、普段先生には言えないことが安心して言える、伝えることができると言った意見もあることは確かだ。
先生の働き方改革等も相まって実施にはなかなか難しい所もあると思うが、そこは子供のことを考え頑張ってもらいたいところである。