週一許可　メイク登校

ビジネスシーンにふさわしい「オフィスメイク」での登校を認める取り組みを始めたとして、名古屋市にある愛知県立愛知商業高校が発表した。

理不尽なブラック校則が各地で問題になり、異議を適切に説明できないとして世間の注目を浴びる中、原則週１回に限り化粧を認めることを生徒会が学校側に申し入れ、現行の校則の改革に乗りだしたものである。

このように学校と生徒会が協議を経て改革に至ったのは、卒業生の約半数が就職するという現状がある。採用する会社側には「個性を見たい」というリクエストがあり、就職活動をする生徒が制服やリクルートスーツを着る姿ではなく、私服姿を求める傾向がある。そしてこれと同時に化粧もその一つに挙げられている。このように状況を踏まえ生徒は、早く化粧に慣れたい、との声が多くあがり学校側も検討してきた。

その結果、毎週金曜日、私服登校してきた生徒に限りメイクを可能にすることを学校側が受け入れた。生徒会はこれに対して「高校生として常識的に認められるメイクを逸脱しない」として、細かい規定は特に設けず、あくまでも生徒の判断、自主性に任せるとしている。

これに対しては賛否両論があると思う。実際公立高校だからできたわざとも思えるが、前述したブラック校則が世間に多く周知される中、「ええっ」と驚きを感じた人は多いだろう。

就職のことを考えると確かに意義はあるだろうし、理論的にもおかしくはない。しかし学業とのバランス、両立の心配をぬぐうことはできないだろう。化粧ばかりに気が取られ、という状況にならなければよいのだが…。