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タイ国内で、日本の特別活動を導入

タイの学校の新学期は、5月中旬に始まり3月に終了する。2学期制で、前期は5月に始まり、10月に終了。後期は11月に始まり3月に終了します。3月から5月中旬までが日本でいう夏休みで、タイでは一番暑い季節になっている。

そんなタイでは近年、日本の「特別活動」、いわゆる“特活”を取り入れている学校がある。

「NACC」、タイ国家汚職防止委員会が日本の特別活動をモデルに「Tokkatsu」を一部の小学校で導入した。目的は、小さい頃から倫理観や責任感を身に付けてもらい、将来的に汚職の撲滅につなげたいことにある。

この“Tokkatsu”の取り組み導入は、もともと日本のアニメに興味がある汚職防止委員会の人が発案した。日本のことを色々と知っていくうちに、人間性の成長には欠かせないものが特別活動だと強く感じたという。

タイ東北部のコンケーン県で昨年末、試験的に取り組みが開始されて約1年、ホームルームで児童自ら色々な問題点をあげ取り組んでいるという。学校内外のゴミ拾いやゴミの分別、また横断歩道の渡り方、さらに給食事の各自食器洗いまで多岐に及んでいる。

学校長は、「以前は規律が乱れがちであったが、導入してからは徐々に多くの児童が役割を認識し、自主性や責任感を強く持つようになった、大きな変化だ」と語る。現在コンケーン県では12校がこの“Tokkatsu”に取り組んでおり、コンケーン県近隣県に今後広げて行く計画がある。

そもそもタイでは、残念なことに政治を筆頭に経済や日常生活において汚職が絶えないという背景がある。ちなみに汚職指数を算出する「トランスペアレンシー・インターナショナル」によると、日本は180か国中20位であるが、タイは102位と低迷している。

10年後、20年後のタイで、この取り組みの成果が出るよう祈るばかりである。

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