制服価格格差 最大6万円
1月中旬から2月上旬にかけて中学受験が行われ、その2月中旬には高校受験が行われた。合格発表も行われ、受験も一息ついたところと言える。受験をしなかった小学生も中学進学に着々と準備を進め、あとは4月の入学式を待つだけである。
入学準備には色々とあり、今はそれに追われていることであろう。入学者説明会、定期券や教材の購入、そして制服のオーダー。今、この制服にかかる費用が、大きな問題になっている。
公正取引委員会は2022年12月、学校制服の価格の実態を把握するため、全国の中学校1200校(全体の13%)、高校750校(全体の21%)の調査を行った。このうち880%の回答の結果を得ることができ、これを発表した。制服は昔からあるセーラー服や詰め襟、今では多く見られるブレザーまで細部に至るまで調査がされた。
中でも中学校の女子セーラー服の価格差が一番大きく、最高価格が一式72,000円、最低価格が12,000円と、何とその差額60,000円にもなった。また男子では高校のブレザーの価格差が最大となり、最高価格が一式63,000円、最低価格が18,000円で、その差は45,000円にもなった。
このような実態から公正取引委員会は、凝ったデザインの制服は製造工程が増え時間がかかることによっての費用が増加、また同じ業者だけを取引先として選び続けることが原因とみている。今後入札制度を取り入れたり、新規参入業者にも使用を明らかにしたり、また既存の価格以下での販売を取引先に積極的に要望するといったことが提言された。
とは言え、物価高の影響は避けられず、原材料費の高騰、人件費の高騰が価格に影響している事は確かなことであり、決して無視はできない。しかし保護者の負担が年々大きくなることを考えれば、やはりこれは何とかしなければならない問題と言えるであろう。