将来の人材不足に対応か、都市部私大理系拡充へ
文部科学省は、学部構成が文系主体の私立大学で、教育・研究の理系拡充を加速させる方針を固めた。私立大学定員の約4割が集中する都市部の大規模大学を中心に、一大学あたり最大40億円程度を支援し、学部再編や文系カリキュラムを「文理融合」へと切り替える。高市政権の日本成長戦略会議が課題とした、「人材育成」の機能強化を図る施策の柱と位置づけている。
デジタル化が進む15年後の2040年には、理系の人材が330万人不足し、文系が多い事務職や営業職は320万人が余剰となると予測されている。一方、2024年度の学校基本調査によると、私立大学生約200万人の半数は文系で、理系は3割弱に留まる試算だ。このようなことを受けて政府は、理系を専攻する学生の割合を2040年に5割程度に引き上げる目標を掲げている。
文部科学省によると、全国に51ある収容定員8,000人以上の大規模私立大学のうち、47大学が首都圏と関西圏、そして名古屋を中心とする中京圏にあり、40大学を支援の対象に見込んでいる。2022年度に創設した3,000億円規模の理系転換基金に、今年度補正予算で約1100億円積み増しし、原資とする方向で検討している。
文系学部を理系学部に再編するだけでなく、既存の文系学部にプログラミングや統計学といったデータサイエンス科目を設け、文系と理系両方の学位を認定できる高度なレベルの文理融合教育を展開する場合も支援する対象としている。選定時には収容定員に占める文系と理系の割合や、文系学部の定員減少幅も見る。入学後の授業に対応できるよう、文系学部であっても入試で数学を課すといったことも評価項目となる。
こうした中、すでに58大学が理系学部を新設している。が、残念なことに大半は地方にある収容人数8,000人未満の中小規模の大学で、8,000人以上の大規模大学の転換が急務となっている現状が後押ししている。
前述したが、15年後の2040年問題を考えると、小学校低学年の児童から、理系教育に力を入れての学習を推進していかないと、と思ってしまう。