現行大学共通テスト終了
今回で4回目となる大学共通テストが、13日(土)と14日(日)の2日間にわたり全国668会場で行われ、約49万人が臨んだ。志願者は49万1,914人で、50万人を下回るのは大学入試センター試験として実施された1992年以来である。被災した石川県でも8会場5,200人余りが受験をした。
実施された共通テストの結果は、全国の短大や私大など864校で合否に関わり使われることになっている。
日程は以下の通りであった。
◆ 1月13日(土曜日)
1.地理歴史・公民 9:30~11:40
2.国語 13:00~14:20
3.外国語 15:10~16:30
4.リスニング 17:10~18:10
◆1月14日(日曜日)
1.理科① 9:30~10:30
2.数学① 11:20~12:30
3.数学② 13:50~14:50
4.理科② 15:40~17:50
見出しにもあるように、現行の6教科30科目で試験が行われるのは今年が最後となった。来年25年の試験からは、新学習指導要領に基づいて、受験教科に「情報」が加
わること、地理歴史・公民の再編に伴い、7教科21科目へと変更される。
昨年、一昨年と難化が続いたが、今年の問題では「難問」、「奇問」といった問題はなく、思考力や判断力、本質を問う問題が目立った。中でも平和や防災に関する問題に目を引いた。「倫理」では児童文学者の吉野源三郎の著書から一部を引用し『平和を実現するためにはどうすべきか』と言うことを考えさせたり、「地理A」では日本の沿岸地域のハザードマップをもとに、津波や洪水発生時の適切な避難行動を問うものが出題されたりした。また「地学基礎」では、地震に関する問題が出題され、地震発生後緊急地震速報の受信何秒後にS波(横揺れ)が到達するか等が問われ、受験生に平和や戦争、また東日本大震災発生以降、防災についての関心度を高めてもらいたいというメッセージがあるように感じた。また「日本史A」では明治時代以降の教育と社会の関係について、新聞か記事を引用し、当時行われた法改正背景や政治状況を答えさせるなど、近年の正解の不祥事や諸問題を考えさせるきっかけとなる問題が出題されているようにも感じた。
最後になってしまったが、被災した石川県の受験生においては、本当に大変であった受験であったと思う。受験ができなかった生徒に対して、27日、28日に追試験もあるので、これに向けて是非とも実力が出せるよう、頑張ってもらいたい。