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神奈川県公立高校入学試験スタート

2月17日、神奈川県公立高校の共通選抜、筆記試験(学力検査)が行われた。県内143校、4万2,272人が受験した。翌18日、19日には面接試験や実技試験が設定されており、またコロナやインフルエンザ等で受験できなかった場合、追試験として同月24日が設定されている。
全日制139校の募集定員は3万8,156人となっており、4万2,272人が受験したため平均競争倍率は1.10倍となった。前年度は1.17倍だったので、0.07ポイントも下回ったこととなった。このような中、1番競争倍率が高かったのは横浜翠嵐高校で1.98倍だった。その一方、定員割れをした高校が40校にものぼり、合計1,949人の欠員が出た。
今年の入試問題は、出題内容が今までとほぼ同じと言える。一部の科目で配点の変更や設問数の変化はあったものの、出題レベルも変わらないと言える。
神奈川県の入学試験における筆記試験は、関東他県と比べてどの教科も文字数、文章量が多いことが特徴だ。このようなことから、問題に対してどのような情報が記されているか、またその情報から必要なものを精査し、整理する力が求められる。

― 英 語 ―
最初の問1のリスニングは、今まで同様大きな変化はなかった。問2から問5までは、これも例年通りで文法知識や語彙力を問うものであった。ただ問4の語順整序の問題では、解答パターンの定着度が求められ、演習量の多さが大きく左右した。また問5の英作文では、イラストの場面がどのような状況を示しているかを正確に読み取り、下部にある条件と間違う事なく照らし合わせることができれば容易に答えられた。
唯一傾向が変わったのは、次の問6で、脱文挿入の問題である。また問8では問題数が1問増え、4問となった。
英文量が多いことは例年と変わらず、また基本的な文法力か問われることも今まで通りである。このようなことから、秋口からは過去問題をしっかりと解き、問題の流れや制限時間を気にした解答スピードを身に付ける必要があったと言える。
― 国 語 ―
出題傾向、大設問数、構成ともに例年通りであった。問1では同音異義語が出題された。「巻末」、「起業」、「洗礼」、「配る」などいずれも日常生活で口にする言葉であり、また選択肢の文脈を良く確認すれば容易に解けたと判断できる。問2は小説文で、明治時代の写真師を中心とした文章であった。登場人物の心情を問う問題は、どれも基本的なものであったと言える。問3の論説文は、人間の身体と知能との関係を人工知能に触れながら論じた文章であった。普段から“AI”について自分なりの考察をしていれば、内容はすんなりと頭に入っていったと思われる。問4の古文も例年通りで、誰の言動かをしっかりと把握することと、場面を正確に理解すれば全問正解が狙えた。問5は、神奈川県頻出問題で、(イ)の記述問題は指定語句となった「枠」と「表面的」という言葉をヒントにして、該当箇所をまとめれば正答は容易かったと言える。
試験に向けて今まで、出題形式を意識した類題に取り組んでいたかが、ポイントとなった問題都言える。

― 数 学 ―
大設問については、例年通りであった。出題内容も、問2の直線“ℓ”を中心とした三角形の回転体の問題、問3の(ア)は円と相似についての問題、(イ)は箱ひげ図の問題で、今回で4年連続の出題となった。箱ひげ図の問題は3つの条件からヒストグラムを絞る問題で、昨年よりはかなり易しくなったと言える。問4の関数の問題は例年通りのものであったが、(う)は計算途中で分数値となり、正確な計算力が求められた。そしてもう一つのポイントは、面積比を使うことができたか否かで時間短縮につながった。問5は確率の問題で、条件を整理して問われているものを丁寧に数え上げることができれば正答できた。問6の円柱の空間図形は、円柱の中に破線で画かれている三角形の“角D”が直角であることに気が付けるかがポイントとなった。
対策として、出題傾向が一定していることから、やはり弱点と思われる単元の演習量をどれだけ多く取り組めたかが重要であると言えた。

― 理 科 ―
物理、科学、生物、地学の4分野が各配点25点ずつの出題で、例年通りであった。問1の物理の問題では、図からバネの伸びやすさを推測する必要はあったものの、グラフをしっかりと見れば充分に答えられた。問6の科学の問題では、イオンへのなりやすさや電池に関する基本的な問題で、多くの受験生が正答できたと思われる。問7の生物分野の問題では、植物、遺伝について出題された。光合成の知識を持って、実験の概要やその数値を読み取り、情報をまとめる力が問われた。問8の地学の問題では、太陽の動きによっての大きさや周期など、知識を活用しないと厳しい問題であった。
毎年のことではあるが、4分野にわたること、文章量が多いこと、図やグラフ、表を読み取ることから、素早い処理能力が求められた。これに対しては、日頃から演習問題に取り組み、情報処理能力を早める必要があると言える。

― 社 会 ―
理科同様、3分野の割合、傾向は例年通りでバランスよく出題されていた。地理においては地形図の読み取り問題は出題されなかった。しかし、ヨーロッパの地図が出されたりグラフや表が出題されたりした。いずれも世界地理であったことから、普段から地図を見る習慣の有無が正誤へのポイントとなったと言える。歴史においては、近世までと近代以降のくくりで出題された。ポイントは世界の動きから日本の時代を探ることができるかで、いわゆる外交史に強くないと苦戦したと思われる。公民については、経済分野、政治分野ともに基礎的な知識を問うものであった。問6(エ)では、昨年参議院選挙があったことから、選挙について出題された。選挙制度によってその結果の相違について示された表から情報を読み取り、そして考えるということが求められた。最後の問7の総合問題では、文章量が多く、また地図や資料とされる表や問題文をしっかりと読み解く必要があった。
社会は、図やグラフ、表などを多用した問題が多いため、これらを充分考察できるような基礎知識を早い段階、夏までに揺るぎないものにして、秋からは演習問題を通して鍛える期間に設定し、学習計画を立てる必要があると言える。

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