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2025年度共通テスト大改革

現在の高校1年生が大学受験をする2025年は、新学習指導要領のもとで学ぶ第一期生となる。これを受けて入試教科・科目に大きな改変が行われる。

まず、科目数を見ると、今までは30科目あった数が一気に21科目に激減する。大きな変更があるのは、数学、社会、理科の3教科である。
数学は、これまで数学②としてあった「簿記・会計」、「情報関係基礎」がなくなり、さらに「数学Ⅱ」、「数学Ⅱ・B」が統一され「数学Ⅱ・数学B・数学C」という科目となる。

続いて社会は、地理、日本史、世界史各科目A・Bと6つに別れていた科目が、「地理総合・地理探求」、「歴史総合・日本史探究」、「歴史総合・世界史探究」の3科目にまとめられる。

そして理科は現行の4科目を1科目「生物基礎・化学基礎・物理基礎・地学基礎」として扱い、基礎を付さない「生物」、「科学」、「物理」、「地学」を合わせて5科目となる。

このような改革の中で注目したいのは、国立大学では共通テストの数学②を必ず受験させるところがほとんどである。つまり国立大学の文系学部を受験する場合でも、実際の受験では、この科目から「数学B」の2項目、「数学C」の2項目、計4項目から3項目を選択しなければならないので、結局「数学C」の項目にある“ベクトル”か“平面上の曲線と復素数平面”が必須となるということになる。

さらに国立大学の入試の基本方針では、一般選抜において、共通テストで「情報Ⅰ」を受験生に課すことを決定している。国立大学協会は、教科「情報Ⅰ」について「国立大学の教育を受ける上において、必要な基礎的能力の一つ」と判断している。国立大学を志望する生徒は、「情報Ⅰ」が課されることで5教科7科目から6教科8科目を受験することとなる。ただし、この「情報Ⅰ」をどう合否判定に活用するかについては、具体的に公表してはいない。共通テストの「情報Ⅰ」が何点になるか、個別の試験でさらに「情報」が課されるかどうか、今後の動向から目が離せない状況になっている。

現在高校2年生の生徒が、もし国立大学を第一志望としている場合、浪人をして再チャレンジするのは、かなり厚い壁となって立ちはだかることに間違いない。

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