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横浜市の中学3年生、全国3位

2022年度の「英語教育実施状況調査」の結果が、先日公表された。これは中学生の英語力を測るもので、毎年行われる。政府は、中学3年生には英語技能検定3級相当以上と定めており、これに対しての到達率を50%以上としている。これに対して目標にはわずかに届かず49.2%に留まった。都道府県及び政令指定都市別でみたところ、1位のさいたま市と最下位となった67位の島根県との間では、53.5ポイントも差がある。この結果から地域差があることが浮き彫りになった。この地域差は調査開始当初の2013年から依然と続いているものである。

1位は前述したようにさいたま市で、到達率は80.6%となっており、10人に8人が英語技能検定3級以上を取得していることとなる。2位は福井県で、80.4%、そして3位が横浜市の66.0%となっている。3位にはなったとはいえ、残念ながら2位の福井県とは大きく、20%以上も差を付けられている。横浜市は前年度から11%上昇し、何とか3位になった。これは年に教科書を4、5回繰り返し学習する方法を取り入れ、教科書の内容について生徒が英語で説明する活動を取り入れたからではと推測されている。

政府は上位になった自治体の学習方法を各自治体は積極的に取り入れるよう呼びかけている。その内容は、英語の授業時間中に生徒が英語を使う時間を充分確保する、英語の教員のスキルアップ、ICTの活用を活性化する、といったことがあげられた。また福井県では全ての英語の授業に外国語指導助手、ALTを導入していることからいわゆる生の英語に触れる機会が非常に多く、これが大きく底上げをしていると考えられる。

この他「英語教育実施状況調査」は、高校3年生でも行われている。政府の目標到達目標は2級としており、やはり50%以上の到達を掲げている。こちらは目標に対して48.7%の到達率に終わり、目標にはやはり届いてはいなかった。順位をちなみに見てみると、1位は中学生部門で2位となった福井県で60.8%になっている。最下位は宮城県で37.8%であった。補足ではあるが、1位の福井県では、目標としている2級の一つ上の級、準1級の取得者が95.4%にも上っている。

マスクを外した活動が再開され、英語の授業において、スピーキングやリスニングがこれまで以上にでき、英語力を充分伸ばすことができると考えられる。授業の中で、生徒同士が英語でコミュニケーションをとっていくなど、色々と工夫次第で今後まだまだ力の伸びしろは期待できる。それには英語教員のスキルアップはやはり欠かせないことだと間違いなく言える事は、否定できない。

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