神奈川県公立高校受験
2月14日、神奈川県公立高校全日制の共通選抜試験(筆記試験)が行われた。15日から17日にかけて面接試験や特色検査が行われている。筆記試験がない、釜利谷高校などクリエイティブスクールを除いた146校の募集定員3万9935人に対して、4万6805人が受験した。この結果平均倍率は1.17倍で昨年の実績倍率より0.01ポイント上回った。最も倍率が高かったのは神奈川総合高校の単位制個性化コースで、1.96倍であった。一方32校で定員割れし、1286人の欠員を生じた。
今年の入試問題については、与えられた表やグラフ、また文章の中に与えられた数値を読み取り、計算する能力が求められた。また文章の要点を的確にしかも素早く読み取る必要があり、効率よく解答ができるかどうかが問われたと言える。5教科の総評は以下のように分析した。
◆ 英 語
正しい英文法の習得を基本にした上で、英単語や熟語を的確に使用する能力が試させられた。配点のおよそ4割を占める英文読解では、設問ごとに必要な情報を探す力と全体の文脈を正確に、しかも素早く把握する力が必要となった。
◆ 国 語
出題傾向は前年度と変わらず、また難度も同じであったため、過去問題や練習問題をどれだけ解いたか、という演習量で得点差がついたと言える。古文では登場人物の行動とそのなす意図をしっかりと掴めたかがカギとなった。
◆ 数 学
全体的に論理的考察力が試させられた、と言える。特に問5の空間図形の問題は5年連続で出題され、この対策をしっかりと行えることができたかがポイントとなった。公式を使っていかに短時間で解けるかが勝負となった。
◆ 理 科
出題傾向に大きな変化はなかったが、各設問の選択数が多くなったことで曖昧な知識では時間を費やすことになったと思われる。地学の地震の問題では、揺れの始まった時刻から震源距離と震度を推測する問題がキーとなったと言える。
◆ 社 会
与えられた資料を読み取り、表などの読解力と計算力が求められた。必要とされる知識は基本的なもので対応できたが、キーワードを模索し考える力をも求められた。普段から演習問題を消化することによっての練習量がカギとなった。