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いじめ転校費補償

いじめについては、弊社ホームページの「お知らせ 室長のつぶやき」でも何度も事ある毎に取り上げられてきたことで、残念なことに未だに新聞記事やニュース番組などで取り上げられている事実がある。いじめにおいて、これを深刻に受け止め対応できなかった場合、“自殺”という最悪のケースに陥ることから有識者などが集まって、その対応、対処に追われている。

文部科学省の2021年度の調査において、小中学校におけるいじめの認知件数だけでも61万件を超えて、10年前の約8倍になっている。コロナ禍が子どもたちの心身や交友関係に影響を与えており、不登校の児童生徒も過去最多となっている。

このようなことから東京海上自動火災保険(以下 東京海上)は、今年10月にも子どもが学校において、いじめやインターネットのトラブルにあった場合にかかる費用を補償する新たな特約を始める。特約名は『トラブル対策費用補償特約』と銘打っており、この特約で補償される内容を具体的に見てみた。まずは臨床心理士へのカウンセリング費があげられている。そしてやむを得ず転校する場合は、転入先への入学金、そしてこれに伴う新たな制服や教材購入費といった必要と認められたもの。また自宅における防犯のための設備や住宅改修の費用も含まれてはいるが、上限20万円までと限度額が設定されている。しかもこれに加入できるのは、学校かPTAのどちらかが東京海上の教育関連の団体保険を契約していることが前提で、希望する保護者が個別に加入するといった構図になっている。

気になる保険料は、弁護士費用を補償する特約とセットで、月120円を予定しているとの事である。

現状の社会を振替れば、こういった保険は次々に他社も参入してくると思われる。個人的には、補償される範囲は充分と言えるが、上限20万円という金額を考えた時に物足りなさを感じる。上記にあるように、私学においては入学金だけで20万円に達するであろうし、保険を実際利用しなければならない状況になった時を想定すると、制服代、教材費といった一連のものは購入せざるを得ない。制服一つとっても、夏服冬服、体育着にジャージ、場合によっては鞄なども指定されていることから20万円の限度額はあっという間に超えることは容易に想像できる。

このようなことから、金額的には50万円の補償が望ましいのではと思う。前述したように他社が参入すれば、補償金額も2段階や3段階、車の事故補償のようにグレードやらコースが複数設けられ、選択することができるのではないかと思われる。

いずれにせよ、いじめがなくなれば、このような保険の加入等で頭を悩ませる事はないのだが…。

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