生成AI取り扱い指針改定案策定へ
- 特に小学校段階の児童に直接使わせることには、慎重な対応を取る必要がある。
- 児童生徒がAIに人格があるかのように誤認するリスクがあることを学校現場で留意すべきとする。
- 安易に生成AIを学習活動に導入することで、児童生徒がAIの答えをうのみにするなど必要な学習過程が省略される恐れがある。
- 情報の真偽を確かめる「ファクトチェック」の方法を意識的に教えることが望ましい。
以上は、学校での生成AIガイドライン改訂案の主なポイントである。
文部科学省は11月26日、チャットGPTなど生成AI(人工知能)の取り扱いについて、小中高向けガイドラインの改定案を公表した。生成AIの利用には情報モラル教育が欠かせないとして、特に小学校段階の児童に直接使わせることには慎重な対応を取る必要があると明記した。
文部科学省は昨年7月に暫定版とした現行の指針を策定し、小中高では生成AIを「限定的な利用から始める」とし、不適切な活用事例や留意すべきポイントを示していた。そのような中、今回の改定案は、「子どもの発達段階に応じた情報モラルを育成することが重要だ」として、情報活用能力が充分ではない児童生徒の安易な利用は控えるべきだと指摘した。また生成AIには実在しない事例を事実のように回答する「ハルンネーション(幻覚)」などの特性があることを児童生徒に理解させ、教育活動で使えるかどうかを教員が見極めるべきだとした。
現在多くの学校の生徒が端末を持っており、色々とセーブがかかっての利用をしているが、それでも授業中にゲームをしたりユーチューブを閲覧したりといった現状がある。このような事から文部科学省がいう「限定した利用」が徹底できるだろうか、という疑念が残る。
先日、オーストラリアでは、16歳未満の人のSNS利用が禁止された。これはかなりの意見が出ての結果ではあるが、日本もこういったいわば思い切った行動に出る必要が迫られていると強く感じる。