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暴力行為過去最高

文部科学省は10月4日、2022年度の問題行動・不登校調査の結果を公表した。その中で小中高の暴力行為が過去最多の9万5426件にのぼり、昨年と比べ1万8985件も増えたことが明らかになった。

暴力行為の約7割は、児童・生徒同士によるものであった。学校別で見てみると、小学校が6万1455件、中学校で2万9699件、高校で4272件となっており、いずれも増加傾向になっている。特に注目したいのが小学校で、10年前の7.4倍に急増していることだ。この小学校での急増の理由は、「いじめを積極的に認知することが学校に浸透することで、暴力行為が見つかるケースが増えているからだ」と文部科学省はみている。

小中高校と特別支援学校で認知されたいじめの件数は68万1948件で、その内児童生徒の心身に大きな被害が及んだ重大事案、事例は923件であった。

暴力行為というと、殴った、蹴ったと身体的に傷を負ったということにその想像はいってしまうが、広義に捉えると言葉による「暴力」というのも充分考えなくてはならない。スマホやパソコンが児童・生徒にとって身近になったり、学校では端末が一人一台に与えられたりしている現在、LINEやSNS、チャットといったものによるいじめはあとを絶たない。小学校の暴力件数が急増しているのは、こういったツールがより身近になったことも原因と考えてよいだろう。

暴力行為の件数は今後も増えていくのか。その答えの一つに、私たち大人がもっと子供と関わる時間を増やし、学校であったこと、先生のこと、友達のことをもっともっと聞いてあげる、子供と会話するだけでも減るのではではないかと思うことがある。少なくとも急増している小学校の暴力件数は確実に減るだろう。しかし、この子供との物理的会話は共働きが多い子育て世代にとっては難しいとされている。共働きか、子供との会話を優先するのか。天秤にかけたくはないが、このような事案がある限り、かけざるを得ない苦悩は続くのだろう。

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