北海道エアコン公立学校普及率
北海道。「夏でも涼しい」というイメージは、やはり払拭できない感がある。しかしここ最近は内陸部を中心に平年より気温が高い状況が続いている。そのような中、公立学校ではエアコンが普及しておらず、各公立学校では対策として児童・生徒に携帯用扇風機を持参させたり、工事が不要なスポットクーラーを設置したりしている。また自治体によっては、夏休みを延長するという策を講じているところもある。
ある日の札幌市の中学校を覗いてみると、クラス32人のうち16人が机の上に携帯用扇風機が置かれていた。校内で充電しないことを条件に持ち込みが認められており、とある生徒は学校にいる間に充電が切れないよう節電しながら使っていると言う。
札幌市教育委員会によると、市内の小中学校で大型空調機を設置している学校はゼロ。ちなみに北海道全体では設置率16%になっている。札幌市はこの現状に対して、2026年度に64億円の予算を計上し、約116校の学校に大型空調を設置するとしている。小中全300校の設置が完了するのは、2028年度を見込んでいる。それまでは前述したように、夏休みを20日までとしているが、8月末日まで延ばす等の対策を講じ、熱中症を避けるとしている。しかし夏休みと冬休みを合わせ50日という制約があるので延ばすと言ってもそう安易にはできない。これに対して北海道教育委員会は、この制約を56日に延長する方針を打ち出している。
地球温暖化という言葉から、今や「地球沸騰化」とも言われ、気温の上昇に目が離せない。ここ最近の天気予報も35度をいとも簡単に超えていることを報じている。このままで行くと今の子供たちが大人になった時、40度を超えた、とか超えなかった、という事が報じられる時もそう遠くはないように思われる。
そのような中、学校はどうするのか、気候変動を軽視することはできなくなっている現状がここにもある。