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公立小中学校の統廃合

少子化による学校の統廃合が全国で進んでいる。各自治体は、統廃合による再編によって、特色ある学校を作るとして保護者や地域住民の理解をなんとか得ようとしているが、合意形成に苦しむ自治体も少なくない。

公立高校においては、神奈川県においてやはり統廃合が進んでいることは、この「お知らせ」で色々と記してきた。神奈川県公立高校100校計画が終わり、年々子供の数が少なくなるにつれ統廃合が進んだ。港南中央教室近隣では、野庭高校と日野高校が合併して横浜南陵高校に、清水ヶ丘高校と大岡高校が合併して、横浜青陵総合高校(現 横浜清陵高校)に、また近年では磯子高校が氷取沢高校に吸収されたり、永谷高校が横浜桜陽高校に吸収されたりと、この辺は記憶に新しいところである。

そもそも小中学校の標準学級規模は、12学級から18学級とされている。この基準でいくと、小学校は一学年2から3学級、中学校では一学年4から6学級となる。しかし全国の小学校の4割、中学校の5割がこれを下回っている現状がある。

文部科学省は、学校再編の手引きで、「児童・生徒が多様な考えに触れ協力し合う教育を行うためには、一定の集団規模の確保が望ましい」としている。

学校は地域社会の象徴という点もあるため、統廃合では保護者や地域住民との合意形成が課題となっている。

港南中央教室にほど近い丸山台中学校と野庭中学校の統廃合においても、近くの公民館などを利用して地域住民に対して5回におよぶ説明会が横浜市の担当者から施された。ただ残念なことは、統廃合ありきで一方的に説明が行われたに過ぎず、参加者から意見を聞いても、統廃合の再考という視点や観点は全くなかったという事実がある。つまり統廃合において現在の進捗状況を説明し、質問を受け付けてもその進捗状況について返答があるに過ぎなかった。これでは保護者や地域住民の理解を求める姿勢は、全くないと言っても過言ではないだろう。

横浜市内を見ても、ニュータウンの開発後児童・生徒の数が減り統廃合への道をたどっている学校は少なくないとみられる。港南区にある港南中学と笹下中学、東永谷中学と永谷中学といったように、学校間距離が短い地域でも統廃合の話は浮上してくるだろう。

市教育委員会は、保護者や地域住民の意見をきちんと吸い上げ、今後の統廃合を進めてもらいたいところである。

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